「情に棹(さお)させば流される」には、「相手の気持ちに配慮しすぎると自分自身まで翻弄される」という意味があります。
長く付き合う中で、ときめき・好きという気持ちより、義理・人情といった思いやりが関係を続けていく主な理由になってしまってはいませんか?
誠実な関係と言えなくもありませんが、惰性で続いている状況はお互いの人間的な成長や機会選択を奪ってしまう可能性もあります。
今回は、「情で付き合っている」状態の区切りの付け方、そして前向きに別れる方法を解説します。
目次
「情で付き合う」とはどんな状態?
関係が長くなると、付き合いはじめの頃のような恋愛感情も次第に落ち着いていきます。
そうなったとき、たとえば何かのきっかけで「好き」という感情が再び沸いてくるのか・そうでないのかが大きなポイントに。恋愛感情は一切なく、長年ズルズルと「義務感」や「義理」だけで関係を続けているのであれば、それが「情で付き合う」状態でしょう。
「情で付き合う」人の特徴と心理
他人に対する思いやりや心遣いができる誠実な人ほど、情で付き合う状態に陥りやすいといわれています。
情で付き合っている人の多くは、「相手を嫌いではないが、好きという感情がかなり薄れている」状態です。
もちろん、別れを考えることもあるでしょう。しかし、それよりも「かわいそう」「今さら切れない」「支えてあげないと」などという相手に対する責任感が先に立つほどこのような関係を続けてしまうことになります。
また、責任感を抜きにしても「別れの決定打」となる出来事が起こらないため、「なんとなく」惰性で続けてしまっているケースも少なくありません。
情で付き合うことは何が問題?
恋愛感情よりも責任感や人情が優先されるため、一見誠実な関係に見えるかもしれません。
しかし、この責任感は相手に対する罪悪感から生まれたもの。情という聞こえの良い言葉で取り繕っているだけで、「自分を悪者にしたくない」という他責の産物にほかならないでしょう。
また、情で付き合う関係になると、心のどこかで「自分のほうが与えている」という優越感や「自分は我慢している」という不満も生まれます。
この後退も前進もなく、対等ともいえないイビツな関係は、お互いに良い選択にならないでしょう。
「情で付き合う」を断ち切る前向きな別れ方6ステップ
「情で付き合う」状態を振り切って前向きに別れるには、順序立てて整理することが大切です。
お互いに納得のいく未来へと向かえるように、現実的かつ実行しやすいステップに分けて解説します。
STEP1:自分の気持ちを言葉にする
まずは自分に対して正直になる段階を作りましょう。
相手との関係を続けているのが、「好きだから一緒にいる」のか、それとも「罪悪感や惰性で続けている」のかではその後の考え方も大きく異なってきます。
判断が難しい場合、「別れたい/別れたくない」ではなく、関係を続けている理由を思いつくだけ書き出してみましょう。
感情を言葉にすることで、抱いている思いが情なのか愛情なのかはっきりしてくるはずです。
STEP2:「別れない理由」を1つずつ検証する
次に、別れを妨げている理由を冷静に見直します。
例えば「相手がかわいそう」だと思っても、 その人を本当に自分1人だけで支える必要はあるのでしょうか?
「今さら別れるのは無責任」だと思って関係を続けていたとして、それは本当に誠実といえるのでしょうか?
確かに、情を残しているのは相手に対する思いやりであり優しさです。
しかし、情に流されると判断を誤り自分の未来を縛りつける結果になりかねません。
論理的、現実的な視点で検証していきましょう。
STEP3:「自分の人生に責任を持つ」と決める
ここが大きな転換点です。自分自身がどう動くのかという問いに対する結論を導き出しましょう。
どのような結論を出すにせよ、自分の時間や感情に責任を持てるのは自分だけ。気持ちが揺れたまま話し合うと、結局はまた情に引き戻されてしまいます。
相手に責任を押し付けるのではなく、自分が先へ進むための選択をしましょう。
また、この段階で「別れる=冷たい人間」という思い込みを手放すことも重要です。
STEP4:別れの伝え方は「事実+責任」を軸に
気持ちに整理がついたら、相手に自分の決断を伝えましょう。
伝えるときは、相手を納得させることよりも誠実に伝えることを目的にし、理由を並べすぎないのがコツです。
「恋人としての気持ちがなくなった」「次の恋愛に進みたい」など、自分自身の感情の変化を明確にしてください。
このとき、「あなたがこうだったから」のような相手に責任があると受け取れる発言はNG。逆上させる可能性が大きく、別れ話が泥沼化してしまうかもしれません。
また、「時間を置けば」「友達として」など、情に訴える説明や希望を持たせる表現も避けるべきでしょう。
STEP5:情を断ち切るために「距離」をとる
別れた直後は、実はもっとも揺れやすい時期です。
相手への気持ちを完全に断ち切るためにも、連絡手段を遮断・制限するという行為を心がけてください。
過去に好きだった相手に残った情は、距離があるほど薄れやすく、近づけばまた簡単に復活していきます。
共通の習慣や場所、SNSなどからも距離をとり、できる限り相手に接触しないよう注意しましょう。
STEP6:別れを「前進」として意味づける
最後に、別れを失敗にしない視点が大切です。
自分が本当に負うべき責任に向き合って別れる決断をしたのであれば、それは間違いなく前進です。
きっと相手にも、問題に向き合う良い機会を与えているはずですよ。
つまり、この別れは冷酷な終わりの宣言ではなく、相手と誠実に向き合った結果の大きな「未来のエール」と捉えるべきでしょう。
付き合ったことが無駄だったと考えたり、別れたことに対して罪悪感を持ったりする必要はありません。
お互いの前向きな未来のために誠実な行動を!
情で付き合う関係は、誠実さや優しさから生まれるものです。
相手を傷つけたくない、責任を放棄したくないという思いが恋愛感情の変化を見えにくくしてしまうのです。
とはいえ情を愛情として扱い続けると、自分の本音を抑えて相手にも本当の選択肢を与えない関係になりかねません。
本当の誠実さとは、続けることではなく変化した気持ちを認めて未来に正直であることではないでしょうか。
「手放す覚悟」こそが、いつか良い結果につながる前向きな別れにつながりますよ。





