結婚をしてから貯蓄や子どもの学費、老後の資金など独身時代に比べてお金について考える機会が増えたという方も多いのではないでしょうか。
そのようなときに、『お小遣い制』は節約や貯蓄にたいへん有効なのですが「そもそもやり方が分からない」または「始めたものの続かなかった」という声も多いでしょう。
そこで今回は、夫婦におすすめのお小遣い制のやり方をメリット・デメリットと併せてご紹介します。
お小遣い制を続けるためのポイントについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
気になる夫婦のお小遣い平均額は?
夫婦でお小遣い制を導入しようと考える際に、まず気になるのが「みんなは月にどれくらいの金額のお小遣いをもらっているの?」という疑問ですよね。
もちろん、収入や家庭の状況など個人差はありますが、毎月のお小遣いの平均金額がわかれば一つの目安になるはずです。
なお、2024年にSBI新生銀行によって行われた「2024年会社員のお小遣い調査」による結果は以下です。
- 男性会社員 39,081円
- 女性会社員 34,921円
そして、男女ともに20代の若年層夫婦においては近年の賃上げブームの影響もあって、お小遣いの平均金額は以下のような結果が見られます。
- 20代男性 40,373円
- 20代女性 40,578円
どれを選ぶ?夫婦のお小遣い制におすすめのやり方3選
『お小遣い制』と一口に言っても、そのやり方は家庭によって様々です。
ここでは参考までに、共働きの夫婦と仮定した場合によく用いられるおすすめのお小遣い制を3つご紹介します。
それぞれのメリット・デメリットも合わせて紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
① 夫婦どちらか一方がお小遣いをもらう
お金の管理が得意なほうが、給与振込される口座の通帳などを預かりましょう。そして預けてくれた相手に対して毎月の生活費や貯蓄に回す金額を計算し、お小遣いを渡すという方法です。
今は家計簿アプリなどの便利なツールもあるため、お金の管理が得意であれば素早く支出を管理できるはずです。
この方法は無駄遣いを防ぎ、なおかつ節約志向が高まるというメリットがあります。
しかし、毎月の管理となるとそれなりの負担がかかりますし、お小遣いをもらう側からは、設定した金額への不満が出る可能性もあるのがデメリットでしょう。
② 月収に応じた額を共同口座に入れる
家賃や光熱費などの固定費、食費や日用品費などの変動費をあらかじめ算出し、生活費として必要な金額を共同の口座に入金しましょう。その後、手元に残ったお金を自分のお小遣いにするという方法です。
「月に10万円を入金する」と明確な金額を決めるのではなく「月収の7割を共同口座に生活費として入金する」と決めることで、月収に応じた公平性が保たれます。
そのため、お互いの月の収入差にあまり開きがなく、お金の面でも対等な関係でいたい夫婦にはメリットが多いやり方といえるでしょう。
ただし、生活費が足りなくならないように家計全体のお金の流れを把握しておく必要もあります。
また、共同口座を作る際はどちらか一方の名義となるため、イレギュラーが生じて生活費を引き出そうとすると手続きが大変かもしれません。
③ お互い「定額」をお小遣いにする
給与が振り込まれたら夫婦で全額を共同口座に入金し、そこからお互いが決めたお小遣いの金額のみ引き出す定額制の方法です。
前述した方法と似ていますが、この方法はお小遣い以外をすべて生活費や貯蓄に回せるため、「将来に向けて貯蓄をしっかりしたい」「夫婦の給料は夫婦で使うお金」と考えている夫婦にはおすすめのやり方です。
その一方で、支出がより明確になるプレッシャーや口座凍結した際のリスクも考えられるでしょう。
夫婦で仲良くお小遣い制を続けるためのポイントとは?
せっかくお小遣い制を導入しても、ストレスや不満を抱えたまま続けてしまうと夫婦喧嘩や思わぬトラブルの元になってしまうおそれがあります。
ここでは、夫婦円満にお小遣い制を続けるためのポイントについてご紹介しますので、お小遣い制を導入する前にぜひチェックしてみてくださいね。
お小遣い制にする理由を夫婦で話し合っておく
「貯蓄を増やしたいから」「老後の資金のため」など、お小遣い制を導入する理由は様々です。
しかし、夫婦がお互い納得できる理由でお小遣い制を導入しなければ、どちらかに不満が残ってしまって続かない可能性もあります。
そのため、お小遣い制を導入する前は「年に1回海外旅行に行くため」「子どもの学費のため」など「なぜ導入するべきなのか」が明確になるよう夫婦でしっかり話し合い、お互い納得したうえで始めるようにしましょう。
昼食代をお小遣いに含めるか決めておく
お小遣いの使い道トップ3に入る「昼食代」ですが、職場の環境によっては出先やお付き合いで外食を多くしなければいけない場合もあります。
そのようなときに昼食代もお小遣いから捻出すると、それだけでお小遣いがなくなってしまうかもしれません。
そのため、「付き合いが多い」「外回りが多く外食せざるを得ない」「社員食堂の有無」などの事情もきちんと鑑みて、可能な限りお小遣いと昼食代を分けたほうが良いでしょう。
お小遣いの使い道は干渉NG
例えば「せっかくのお小遣いを〇〇に使ったの?」「〇〇をお小遣いで買うなんて無駄じゃない?」など、相手のお小遣いの使い道に口を出して干渉するのは絶対にNGです。
なぜなら口を出されたほうはお小遣い制そのものに不満を感じるようになり、たとえ夫婦でも、やがて大きなストレスに変化してしまうからです。
「数日でお小遣いを使い切る」「毎月お小遣いの追加を催促される」など、よほどのことがない限りは相手の使い道にまで口を出すことを控えましょう。
お小遣い制のやり方はしっかり夫婦で話し合おう
お小遣い制といえば「夫婦どちらかが家計を管理してそこからお小遣いを渡す」というやり方がすぐに思いつく人も多いのではないでしょうか。
しかし、共働きの夫婦が増えた現在は「あらかじめ決めた生活費を口座に入れてからお小遣いを引き出す」あるいは「同額のお小遣いにする」といったやり方も支持されつつあります。
お小遣い制を導入する際は、夫婦でよく話し合い、お互いに気持ちよく生活を送れるように努めていきましょう。