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「感傷に浸る」の意味や使い方は?対義語は?
あなたは、感傷に浸るという言葉を使ったことがあるでしょうか。感傷に浸るとは、心を痛めたときや感情が複雑な際に使う言葉で、切ない心理状態のときによく使います。対義語は、心を動かされないことを意味する「無感動」で、何の感動も生まれていないときに使うことが多いです。感傷に浸ると、自分の心とじっくり向き合えるので、ポジティブになれるといわれています。自分の気持ちが複雑になっている人は、感傷に浸ってみるといい考えが浮かぶかもしれません。
感傷に浸るの類語は?
感傷に浸るの意味を理解した人は、類語についてもチェックして、より深く認識してみましょう。類語は、「心を痛める」「感情がもろくなる」「センチメンタルな気分になる」など。ほかにも、主に若者世代でよく使われている「エモい」なども類語になるようです。下記では、感傷に浸るの類語について例文を交えつつ紹介するので、語彙力を伸ばすためにも確認してみましょう。
心を痛める
感傷に浸るの類語はさまざまありますが、「心を痛める」がニュアンス的に近いかもしれません。心を痛めるとは、「非常に心配している」「悲しみがある」などの意味があります。使い方は、「悲しい事件が起きてニュースを見た際、心を痛める事件だった」と使うケース。また、「子どもが思春期で言うことを聞かなくて心を痛める」といった使い方をします。
感情がもろくなる
「感情がもろくなる」も、感傷に浸るの類語です。感情がもろくなるとは、物事や人に対して感情移入し、気持ちが乱れる状態を指します。使い方は、「ショッキングな出来事が立て続けに起こってしまい、感情がもろくなる」と使うケース。また、「元恋人との思い出がある場所に訪れた際、元彼、元カノとの思い出が多すぎて感情がもろくなる」といった使い方をします。
センチメンタルな気分になる
やり切れない気持ちや、精神的に弱っていることを意味する「センチメンタルな気分になる」。センチメンタルな気分になるも感傷に浸るの類語で、会話や歌の歌詞なとで使われています。使い方としては、「卒業シーンにて、友達との別れが訪れセンチメンタルな気分になる」と使うケース。ほかにも、「役目を終えた物を見たとき、センチメンタルな気分になる」といった言い回しをします。
エモい
ちまたで聞く、「エモい」も感傷に浸るの類語です。エモいの意味は、さまざまありますが、嬉しい気持ちや悲しい気持ち、感傷的になるなどの意味がこめられています。使い方は、「哀愁感漂うレトロな物や写真などを見たときに、レトロ感がエモい」と使うケース。また、「海が美しい様子に、エモい景色で思わず写真を撮った」と使います。
似た言葉「感傷にふける」との違いは?
「感傷に浸る」に似た言葉で、「感傷にふける」がありますが、意味は同じになるのでしょうか。感傷にふけるの「ふける」は、辞書などで調べてみると「思いを巡らせる」といった意味があります。ゆえに、「過去のことに対して感傷的になる」といったニュアンスになり、昔のことで切なくなっているときに使います。ほとんど同じ意味合いにはなりますが、微妙に違うので使う際は意識しておきましょう。
感傷に浸るのはどんな場面で?
切ない心理状態で使うことの多い、「感傷に浸る」。ただ、使うシーンによってはこめられる気持ちや意味合いが異なるので、場面に合う使い方をする必要があります。ここでは、「感傷に浸る」が使えるシーンを分けて解説するので、ぜひチェックしてみてください。また、意味はわかっていてもどんな風に使えばいいのか迷っていた人も、一緒に確認して知識を増やしましょう。
元恋人が結婚したという報告を知った瞬間
元彼や元カノと、SNSなどで繋がっていて、相手の近況報告を見たとき感傷に浸る人が多いようです。元恋人に対して、好きな気持ちが残っていなくても、新しい恋人との様子が窺える投稿を見ると胸のあたりがモヤッとするもの。特に男性の場合、元カノの結婚報告の投稿を見たときは、「あいつも幸せになったんだ」と思ったり、「自分とは上手くいかなかったのに」とやり切れない気持ちになったりして、感傷に浸ることがあります。
過去の思い出が蘇った際や思い出のある曲を聴いたとき
過去に撮った写真が出てきたとき、当時の思い出が蘇って感傷に浸るケースがあります。学校行事を楽しんだことや、元恋人との居心地がよくラブラブだったこと。また、家族とした旅行が幸せだったことなど、プラス・マイナスの感情関係なく感傷に浸るようです。ほかにも、思い出のある曲を聴いた際に感傷に浸ることも。「この曲を聴いて受験を頑張ったな」「この曲で失恋を癒したな」などと思い出し、感傷に浸ることがあります。
自分を振り返ったとき
自分の置かれている状況が悪化したときや、自分自身を見直した方がいいと批判された際、感傷に浸ることがあります。仕事が上手くいかず、ひどい有り様に心が痛んだり、相手からの何気ない注意や批判によって気持ちが沈んだりして感傷に浸ります。人によっては、自分の人生を振り返ったときに感傷に浸ることがあり、この生き方でいいのかともんもんとした気持ちになって浸るようです。
子どもの成長を感じた瞬間
子どもを持つ親も、感傷に浸ることがあります。特に感傷に浸る場面は、出来なかった逆上がりが出来るようになった瞬間や、大学などで親元を離れ独り立ちするシーンなど。赤ちゃんの頃を知っているだけに、感慨深くなって感傷に浸るようです。ちなみに、このときの「感傷に浸る」は、成長により自分の元から離れていく寂しさや、切なさがこめられている使い方になります。
大好きだったお店が閉店したとき
食べるのが好きな人は、よく食べていたレストランや定食屋が閉店した際、感傷に浸るケースがあるようです。「あのメニューが本当に好きで毎週のように通った」、「あのご飯は大好きな家族と食べた思い出の味と似ていて好きだった」など、切ない気持ちになって感傷に浸ります。食やお店への思いが大きかった分、センチメンタルな気持ちになって感傷に浸りたくなるのかもしれません。
「感傷に浸る」がどんな意味か知り、正しく使いこなそう
「感傷に浸る」とは、心を痛めたときや複雑な感情になった際に使う言葉です。もともと「感傷に浸る」を使っていなかった人にとって、どう使えばいいのか戸惑うかもしれません。正しい使い方をするためにも、「感傷に浸る」という言葉の理解度を上げて使いこなしましょう。