結婚の挨拶と聞くと、なんだか身が引き締まる…と感じる人は少なくないはず。
相手のご両親に初めて会い、結婚の意思を伝える。そんな大事な場面では、誰でも緊張して当然です。
とはいえ、どんなに意気込んでも失敗がゼロで終わるとは限りません。実際に、挨拶が終わったあとで「知らずに失礼なことをしてしまった…」「あのひと言、まずかったかも」と後悔する人も多いでしょう。
そこで今回は、結婚の挨拶におけるNGマナーや準備の進め方をわかりやすく解説します。
目次
結婚の挨拶でありがちなNGマナーとは?
緊張するのが当然とはいえ、ちょっとした気の緩みが悪印象につながってしまうことも。
ここでは、大切な挨拶の日には絶対に避けるべき代表的なNGマナーを6つに分けてご紹介します。
① 遅刻・時間ちょうどの到着
約束の時間に遅れるのはもちろんNGですが、直前に到着して慌ててチャイムを押す行動も避けたいところ。
到着がギリギリになると気持ちにも余裕がなくなり、慌ただしい印象を終始与えてしまう可能性があります。
数分前には近くまで到着し、時計を確認して定刻ちょうど〜2分前を目安にインターホンを押すのがスマート。時間を守る姿勢と落ち着いた行動は、誠実さとしてきちんと伝わります。
② カジュアルすぎる服装
親世代からすると、やはり「格式」や「場にふさわしい服装」が重視されがちです。
男性の場合は襟のない服やラフな印象のスニーカー、女性の場合は派手なネイルや露出の多い服装を避けるのが無難。「常識をわきまえていない」と捉えられてしまっては、その後の挨拶に悪影響を及ぼしかねません。
かっちりしすぎる必要はないですが、「この場を大切にしている」姿勢が服装から伝わるかどうかがポイントです。
③ 手土産の選び方に注意
意外と悩ましいのが「手土産」。気を遣わせすぎてもいけないし、適当すぎても失礼。高級ブランドのスイーツやワインを選んでも、親御さんによっては「こんな高いもの困るわ…」と気まずくなるケースもあるでしょう。
もちろんコンビニのお菓子や誰が見ても安価だとわかる品物も、「気持ちがこもっていない」と受け取られやすいので避けてください。
事前に相手の好みや家族構成、年齢層などを聞いておき、“気遣い”が伝わるちょうどよいセレクトを心がけましょう。
④ スマートフォンをテーブルに置く・チラ見する
緊張して手持ち無沙汰になり、ついスマートフォンをテーブルに置いてしまう。一見、何気ない動作ですが、これが大きなマイナスポイントになるかもしれません。
親世代にとって、「スマホを見ながらの会話=集中していない」「心ここにあらず」と感じやすいためです。
とくに結婚の話というフォーマルな内容のとき、視線が頻繁に別の対象へ向くことは致命的なのではないでしょうか。
訪問前に、予め通知はオフにしてカバンの中にしまいましょう。こうした小さな心がけひとつで、相手に与える印象は大きく変わります。
⑤ 敬語が不自然・ぎこちない
結婚の挨拶においては、言葉遣いのバランスも重要です。丁寧さを保ちつつ、不自然にならないように心がけることが成功の鍵となるでしょう。
変に飾らず、普段の自分のままでも、「~です・~ます」をきちんと使えば十分に丁寧な印象になります。
マストで伝えるべきなのは、正しい敬語ではなくご両親への敬意ある態度です。
緊張して噛んでも大丈夫。真剣に向き合っている姿勢を見せられるほうが何よりも心に響きます。
⑥ 相手の話をさえぎる・聞く気の無い態度
緊張していると、次に話すことに意識を奪われてしまい相手の話が耳に入らない…なんてことも。その様子は、相手のご両親から「話をちゃんと聞いていない」と受け取られるリスクがあります。
うなずき、目を見る、反応を返すといった“聞いている姿勢”は信頼感につながります。
落ち着いて相手の話に耳を傾けて、それがどんな話題であっても、まずは「関心を持って受け止める」姿勢を忘れずに。
NGマナーを回避するための対策・準備リスト
ここからは、事前に準備しておくことで“うっかりマナー違反”を防げる対策を具体的にご紹介します。
後悔の無い1日となるようぜひ参考にしてみてください。
【服装】清潔感+フォーマル感を意識
服装は、「結婚の意思を持ってお伺いする」という姿勢が伝わるように心がけることが大切です。
男性の場合、ネイビーやグレーのジャケット+白シャツ、チノパンorスラックス、革靴がフォーマル。
女性の場合、シンプルなワンピース or セットアップで、靴のヒールは控えめが良いでしょう。
髪・爪・メイクもナチュラル&清潔感を重視するのがベスト。香水は、ほのかに香る程度に抑えましょう。
【手土産】好み&地域性を意識して選ぶ
- 日持ちする焼き菓子やお茶など無難なもの
- 個包装・常温保存できるもの
- 彼or彼女に渡すご家族の好みをリサーチ
- 地元の名産や百貨店スイーツ
上記のポイントを押さえれば、まず失敗はありません。
また、渡し方についてのアドバイスですが、「つまらないものですが」ではなく「お口に合えば嬉しいです」と添えるのがベストですよ。
【会話】緊張していても丁寧・笑顔を忘れずに
- 初対面時は「○○さんのお父様・お母様」など呼び方に敬意を示す
- 雑談用の話題を3つほど用意しておく(季節、地元ネタ、相手の趣味やペットなど)
- 相づち+アイコンタクトを心がける
- 視線を泳がせないように意識
当日は、上記を意識して挑みましょう。
細かい動作まで準備しすぎる必要はありませんが、流れをざっくり確認して不安な点はパートナーと事前に相談しておくと安心です。
また、ご両親から質問されることの多い「どんな仕事をしているか」「二人はどこで出会ったか」「今後の生活について」 などの回答を事前に想定しておくのもおすすめです。
【お礼の連絡】挨拶後こそ差がつくフォロー
帰宅後には、あらためて感謝の気持ちを伝えるひと言を忘れずに。ご両親の連絡先を知っていれば、短いメッセージを直接送るだけでも丁寧です。
もしも連絡先がわかりかねる場合、パートナーを通じて素直なお礼の気持ちを伝えてもらうような取り組みが、関係づくりの第一歩になります。
緊張よりも“誠意”が伝わる挨拶を目指そう
結婚の挨拶は、形式よりも気持ちが大切です。完璧な言葉や立ち振る舞いでなくても、誠実に向き合う姿勢は相手の心にきっと届きます。
ご家族から「この人なら安心して任せられる」と思ってもらうために必要なのは、立派なスピーチや完璧な段取りではなく、清潔感と丁寧な態度、そして相手を思いやる気持ちと覚えておきましょう。
この記事で紹介したNGマナーや準備のポイントを参考に、必要以上に気負わず自然体で、あなたらしい挨拶を目指してくださいね。