夫から突然「転職したい」と相談されたとき、多くの妻は戸惑いや不安を感じるものです。希望は尊重したいところだけれど、現実的な問題からまずは説得すべきなのか悩みますよね。
もしもこのような状況に直面した場合、妻としてどう受け止めてどのように対応するのが正しいのでしょうか。
そこで今回は、夫に「転職したい」と相談された場合の対処法について考えていきましょう。
目次
夫の「転職したい」気持ちを理解しよう
一番に大切なのは、「なぜ転職したいと思ったのか?」という根本的な部分です。
単なる気持ちの変化だけでなく、職場での悩みや将来への不安など、何かしらの悩みがあって相談を持ち掛けているはずだからです。
なぜそんなことを言うのかとパニックになってしまう前に、まずは冷静に「どうして転職を考えるようになったのか?」「今の仕事の辛いことは何か?」と夫の気持ちを引き出していきましょう。
質問は焦らずゆっくりと
このとき、あくまでも夫の現状を確認する姿勢を保つことがポイントです。すぐにアドバイスをしたり、解決しようと試みたりするのはやめましょう。
夫は妻であるあなたを信頼しているからこそ、思い切って相談をしているのです。まずは「転職したい」という言葉の裏にある本音や背景をゆっくりと理解して寄り添いましょう。
夫の転職による家族の不安や影響を考えよう
夫の気持ちも大切ですが、現実的な問題も考えなくてはなりません。転職は個人の問題だけではなく、家族全体に影響を与えるものです。
特に転職して間もないときは、収入が減少する可能性があり、家計が一気に不安定になることも。家賃や住宅ローンに生活費、子どもがいる場合は教育費など、現在の生活をキープできるかどうかは重要な問題です。
夫の収入が減った場合、貯金だけで何カ月過ごせるのか?という計算をし、代わりに自分が稼ぐ金額を増やせるのか?ということも考えていく必要があります。
心理的ストレスは家族にも影響を及ぼすかも
経済的な面だけではなく、精神的な健康も家族の平穏・幸せに欠かせません。
今の仕事が夫にとって大きなストレスとなっているのなら、やがて家庭内の平和を脅かすものになるかもしれません。家族がくつろぐ時間に夫がイライラしていたら、家庭内の雰囲気も日々悪くなっていくでしょう。
長い目で見れば、ストレスが少ない状態で働けることが家族全体の幸せにつながるはずです。
パートナーとしての支え方を見直そう
大切な夫の選択ならどんなことも尊重して賛成する、という考えが必ずしも正しいとは限りません。
確かに、夫の選択をなんでも受け入れることができれば円満な夫婦関係を築けるかもしれませんが、人生のパートナーだからこそ、現実的な視点から意見を述べることも大切です。
特に、衝動的な感情のままに十分な準備をせず転職を決断させることは絶対に避けましょう。急に退職して、夫の収入や社会的信用がなくなってしまうことは家庭全体が後悔する結果につながります。
一人の人間としての視点を大切に
- 転職活動をする準備期間が必要なのではないか
- まずは部署を変えてもらったらどうか
- 転職先で必要な資格を取ってから転職活動をしたらどうか
上記のように、客観的かつ冷静な視点で提案をする方法が有効です。
それがたとえ夫にとって耳が痛いアドバイスであっても、家族全員が幸せになるための提案だと真摯に伝えれば、きっと理解してもらえるはずです。
解決するための話し合いをしよう
大切なのは、夫婦で十分に話し合うこと。このとき、「受け入れるか」「説得するか」のどちらかではなく、お互いの考えや感情を共有した上で、納得できる解決策を見つけることが重要です。
たとえばすぐに会社を辞めて転職を目指すのではなく、現在の仕事を続けながら改善できる点は無いのか二人で模索しましょう。
また、副業を始めてみたり、〇〇万円貯金できたら転職先を探すなど、段階的に転職を目指すことも手段の一つです。まずは身近な転職経験者に話を聞いたり、転職を希望している会社の情報収集をしたりと積極的なリサーチを行うことも冷静な判断のために欠かせない工程です。
自分自身の不安とも向き合おう
夫に「転職したい」と言われたら、多くの場合は自分自身に起こる変化も想定して大きな不安に苛まれるでしょう。しかし、不安にばかり囚われていると客観的な判断を曇らせる危険性もあります。
まずは自分が感じている不安の正体が何なのかを見極め、向き合いましょう。
「収入の減少」が不安の要因だった場合、家計の見直し・パートの時間を増やす・扶養から外れて働くなど、自分自身のキャリアについて考え直す良いきっかけとなるかもしれません。
「夫のサポートで育児や家事の負担が増えないか心配」なら、両親のサポートを受けたり、定期的にハウスキーパーやベビーシッターに依頼したりすることで不安が解消されるかもしれません。
このように、不安の正体を突き止めることがスムーズな対処法につながります。
最終的な決断は夫自身に委ねよう
どれだけ話し合いやアドバイスをしたところで、最終的な決断をするのは夫自身でなければ意味がありません。
今回説得をして、しぶしぶ転職しない決断にいたったとしても、もしかしたら数年後に突然「転職した」と切り出される可能性もゼロではないです。
パートナーとしてできることは、夫がどんな選択をしてどんな結果になっても前向きに寄り添っていくこと。
たとえ転職後にイメージと異なっていたり困難な時期があったりしても、「あなたが決めたことなんだから」と夫を責めるのではなく、「どうすれば良くなるのか」を前向きに話し合える関係こそが理想です。
夫の「転職したい」は家族全体の転機
夫の転職は家族全体にとって大きな転機となります。不安な気持ちを感じるのは当然のことですが、その感情に振り回されるのではなく、冷静に対話を重ねることがポイント。
受け入れるか説得するかという二択ではなく、お互いの気持ちと現実的な状況を考慮しながら家族の最善の道を探していきましょう。
そしてどのような決断でも、夫婦がお互いを尊重して支え合う関係性ならば、より深くて強い絆を生みだす良い機会ともなり得るでしょう。