みなさんは、結婚式にどのようなイメージがありますか?
従来の結婚式では、親戚や親しい友人など大勢のゲストを招いて、新郎新婦の門出を祝うのが一般的でした。
しかし、コロナ禍をきっかけに「オンライン結婚式」が登場し、現在も選択肢の一つとして定着しつつあります。
今回は、今でも注目を集めているオンライン結婚式について知識を深めていきましょう。
目次
オンライン結婚式とは?
オンライン結婚式とは、パソコンなどの通信機器を使ってインターネット上で結婚式を挙げることです。WEB上で会議を行えるZoomを使うことから、「Zoom婚」「リモート結婚式」と呼ばれることもあります。
こうしたオンライン結婚式が増えた背景としては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が大きいでしょう。披露宴や結婚式には大勢のゲストを招くことから、「3密を避ける」「ソーシャルディスタンスを保つ」という感染対策に気を遣う必要があります。そして食事中にはマスクを外すことになるため、感染リスクを考えて結婚式を中止にするカップルも多くいました。
そんな中で注目されるようになったのが、オンライン結婚式。インターネットを活用することで、離れている親族や友人にも気軽に参加してもらえるため、その便利さから今後も増えていくスタイルだと言えるでしょう。
オンライン結婚式の特徴&「視聴型」と「参加型」の違いとは?
オンライン結婚式は、具体的にどのようなスタイルで行われるのでしょうか?
「視聴型」と「参加型」の2種類ありますので、それぞれの違いについて詳しくご紹介します。
特徴①:「視聴型」オンライン結婚式
「視聴型」は、挙式の様子をライブ配信するサービスです。
ゲスト側の音声や映像は映されないため、正装する必要がなく、自宅などから結婚式の中継を気軽に視聴することができます。
また、配信中にお祝いコメントの送信や、ご祝儀をオンライン決済できる機能を搭載したサービスが人気を博し、利用者が増えています。
「視聴型」オンライン結婚式のメリット
視聴するだけで参列可能なオンライン結婚式には下記のようなメリットがあります。
- 感染リスクが少ない
- 新郎新婦側もゲスト側もほとんど準備が必要ない(会場にサービスを依頼する場合)
- 新郎新婦側は、結婚報告したい人を気軽に招待できるため、多くの人と思い出を共有できる
- ゲスト側は正装や移動の必要がないため、参列のハードルが低くなる
- 送られたURLをクリックすれば、挙式を自宅などから視聴できる
- 映像保存期間(アーカイブ期間)が設けられているサービスも多い
「視聴型」オンライン結婚式の注意点
手軽に多くの方に出席してもらいやすいメリットがある一方、注意点としては下記が挙げられます。
- 挙式会場がサービスを提供しているか確認する必要がある
- 撮影を自己手配する場合、撮影者の依頼を検討する必要がある
- チャペルや神殿内は、指定フォトグラファー以外の撮影不可が多い
特徴②:「参加型」オンライン結婚式
「参加型」は披露宴がオンライン配信され、会場の雰囲気を楽しめます。
新郎新婦と遠く離れた場所にいる視聴ゲストが会話もでき、双方でコミュニケーションを取れるのが特徴です。
また、現在は「会場と個人をつなぐ」方法と、「メイン会場とサブ会場をつなぐ」方法の2種類が主流となっています。
「参加型」オンライン結婚式のメリット
オンライン上でゲストが実際に「参加」できるスタイルは、下記のメリットがあります。
- 感染リスクが少ない
- 新郎新婦と視聴ゲストが交流でき、余興・演出などの臨場感や一体感を味わえる
- 事前に料理や乾杯酒を配送して、一緒に食事を楽しめる
- ゲスト一人ひとりとコミュニケーションが取れるため、新郎新婦からの「おもてなし」が伝わる
「参加型」オンライン結婚式の注意点
参加型にする場合、ゲストの思いに応えられる内容であるかをはじめ、配信環境のトラブルなども予め想定しておくのがおすすめです。
- ゲストへのおもてなし内容によって費用相場や準備量が大きく変わる
- サービスに対応できる範囲を確認する必要がある
- ゲスト側の配信環境やプログラムの準備期間が必要
- 音声や映像が途切れることがある
- ゲスト側も服装を整える必要がある
オンライン結婚式に参加するときに気になるマナー
新しいスタイルの結婚式ということもあり、オンライン結婚式のマナーについて悩む方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
こちらでは、参列者が気になるマナーについて詳しくご紹介します。
参加するときの服装
オンライン結婚式では、服装に関するルールはありません。
とはいえ、録画や写真撮影のあるタイプが一般的ですので、ラフすぎる格好や部屋着での参列は失礼になるため注意が必要です。
また、上半身が中心に映ることを考えてトップス選びに気を配り、女性の場合はアクセサリーやヘアメイクで華やかさを出すのも効果的でしょう。
また、参加者自身の背景にも配慮が必要です。生活感や雑然とした物が映り込まないように室内を片づけ、何もない壁を背景にするのが無難かもしれません。
リモート参加時のご祝儀の相場や送金方法
一概には言えませんが、ご祝儀は「辞退する」か「会費のようなかたちで集める」というケースが多いようです。会費制の場合は、新郎新婦の案内や幹事の指示に従いましょう。
新郎新婦が自分達で準備を行う場合は結婚式の費用を抑えられますが、結婚式場が提供するサービスを利用する場合は、ある程度の費用が発生します。ご祝儀の徴収がなくても、そういった事情を踏まえて渡すかどうか検討してみると良いでしょう。
ご祝儀を送る場合は、現金書留で送る方法と、オンライン決済を使って送金する方法の2種類になります。金額については、一般的な結婚式と同様に3万円包むのが無難とされています。
当日の食事は自分で用意する?
乾杯酒や食事については新郎新婦が手配して、届いた料理をゲストがそれぞれ温め直して食べるスタイルがよく用いられています。
もしもアレルギーで食べられない食材があれば、事前に伝えておくのがベストでしょう。
多様化の時代の結婚式を柔軟に楽しもう
近年、多様化の傾向から結婚式のスタイルが大きく変化しつつあります。
まだなじみの少ないリモートの結婚式ですが、ゲストはより手軽に新郎新婦と時間を共有し、お祝できるのが魅力的です。
高齢のゲストにとっては移動や拘束時間の長さによる負担が軽減でき、一般的な結婚式と比べて多くの友人を招待できることや、育児で移動が難しい場合でも参加しやすいことから、新郎新婦にもゲストにもメリットが大きいスタイルといえるでしょう。