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反骨精神の意味とは?
反骨精神とは、権力や不利な状況に屈することなく、自分の信念を貫く精神を意味します。強いメンタルや信念を持ち、自分が周りからどう思われても気にしない特徴があります。自分の意見をしっかりと主張できて自信を感じさせる姿勢には、努力を怠らない頑張り屋である背景が関係しているでしょう。しかし、反骨精神のある人は、素直に負けを認めない・高圧的・協調性に欠けるなどといったマイナスなイメージを持たれることもあります。語源や類義語との違いなどを含めた意味について、正しく理解することが重要でしょう。
反骨精神の語源
反骨精神の語源は、中国の叛骨(反骨)という言葉が関係しているといわれています。昔の中国では体調を整えるために骨をひっくり返して施術を行っていたという逸話があります。反抗やひっくり返す意味の「反」に、人格や気質などを意味する「骨」が合体して、反骨=反抗する気質という意味合いで使われるようになったとされています。
反骨精神とハングリー精神の違い
反骨精神と似た意味で使われる言葉としてハングリー精神が挙げられます。反骨精神もハングリー精神も、強い精神力や前向き思考な精神が関係しているため類義語とされているようですが、正確には大きく意味が異なります。反骨精神は権力や不当に負けず信念を貫き通す意味を持ち、ハングリー精神は意欲的に成長しようとする向上心の意味を持っています。状況をより良くするために奮闘する姿勢が反骨精神とハングリー精神のどちらの精神にも似通っているため混同されやすい傾向がありますが、その奮闘に自分以外の相手が絡んでいるかどうかがポイントとなっています。
反骨精神のある人の特徴
反骨精神のある人は、メンタルが強く自信が満ち溢れている傾向があります。周りに流されやすい性格や気の弱さを改善したい人は、反骨精神のある人に憧れる部分もあるでしょう。ビジネスシーンで聞くことの多い反骨精神ですが、会社員だけではありません。例として俳優であれば、出演作品の映画監督からの指示通り演技をするのではなく、「自分はこう思う」と演技への情熱をぶつけたり、自分が良いと思う演技をかたくなに変えなかったりすることが考えられるでしょう。具体的な性格的特徴について以下を参考にしてみてください。
責任感が強く負けず嫌い
反骨精神のある人は責任感が強く、仕事を適当にごまかしたり、途中で投げ出したりすることを嫌います。自分の仕事や役割をまっとうする上に、物事を論理的に考える力もあるでしょう。一生懸命な姿勢に周囲からの信頼も加わることで、結果的に自分の考えにより一層自信がつくのです。また、反骨精神のある人は、仕事でもプライベートでも常に負けず嫌いな特徴があります。自分の考えの正しさを確信しているのに考えが通らない場合には、周りから見ると些細なことでも意見を曲げたり妥協したりできず、反発しているように捉えられてしまうケースがあります。
周りへの気配りができて弱い立場の人に優しい
反骨精神のある人の権力や不利な立場に屈しない姿勢は、気性が荒く我が強そうと思われがちですが、実際には周りへの気配りができたり、弱い立場の人に優しかったりする一面があります。性根の曲がったことや弱い者いじめを嫌う人が多く、立場が弱い人を守ろうとする姿勢が特徴的です。反骨精神のない人の場合、自分より立場が上の人にはうまく取り入ろうとしたり、自分より立場が弱い人には思い通りに動かすため威圧的に接したりすることがあるでしょう。反骨精神のある人は人間的に格好悪いことを好まないため、ずる賢い支配欲は微塵も持っていないのです。
意に反することはしない真面目な努力家
意に反することはしない反骨精神のある人の特徴は、常に他の意見に否定的であったり、自分の意見を無理にでも押し通そうとしたりするようなわがままとは異なります。権力がある人や立場が上の人に対しても媚びずに納得できないことに意見できるのは、真面目で惜しまない努力に裏打ちされた自信があるからです。言うことを素直に聞かず可愛げがないと思われるか、努力家で向上心があると思われるかは、言葉と行動によって判断されることが多いでしょう。立場が上の人に対しての伝え方やマナーを守り敬意を払うこともできるのが、正真正銘の反骨精神のある人といえます。
劣等感を抱いている
反骨精神のある人の中には、劣等感を抱いている人も少なくありません。常に自信に満ち溢れている印象があるため劣等感と聞くと意外に思われそうですが、反骨精神のある人にとっての劣等感はマイナスに作用する意味合いではありません。劣等感を自分が成長するためのバネとして、プラスに利用するのです。もっと努力しなければならないと自分を奮い立たせることが、惜しまない努力につながっていくのです。
反骨精神のある人が注意すべき点
反骨精神のある人は周囲の意見にも耳を傾けますが、その際に論理的におかしいことや筋が通っていないことに関してはなかなか受け入れられません。納得がいくまで何度も追求したり、感じたことをストレートに伝えたりする姿勢が、自分の意見を曲げない頑固者・協調性がない人・頭の固い人など、マイナスな印象を与えてしまう場合があります。我を通そうとするようにも見えかねないそのシーンを目撃した人たちから勘違いされたり、噂が広がったりして周りから距離を置かれてしまう事態もあり得ます。周りから見ると些細なことにまで常に全力な姿勢に温度差を感じることも多いでしょう。
反骨精神を仕事に活かそう
周りにどう思われても気にしない人間的にロックな精神を持つ反骨精神のある人は、言葉と行動が伴っていることが絶対条件です。自分以外の人や考えに対して敬意を払った上で、論理に基づいた意見を伝えることが重要です。理不尽な社会や風潮を変えていける力は起業精神にも必要なので、経営者にも向いているといえるでしょう。惜しまない努力を継続できるのも才能のひとつです。周囲からの信頼や尊敬を得て、誰にでも真似できるわけではない反骨精神を誇りに、ぜひ仕事に活かしてください。