投稿者:愛知県在住 30代 女性
彼とは、しばらくメッセージのやり取りを続けたあと、休日に街を散歩する約束をしました。
メッセージでは話しやすい印象でしたが、実際に会うのはその日が初めて。
待ち合わせ場所へ向かうまでは少し緊張していて、「ちゃんと話せるかな」と少し不安もありました。
でも、いざ会ってみると、その心配はすぐになくなりました。
好きな映画や休日の過ごし方、学生時代の思い出など、
何気ない話題で自然と会話が弾み、お互い少しずつ緊張もほぐれていきました。
気付けば、目的地も決めないまま何時間も街を歩いていて、
「こんなに時間が経っていたんだ」と驚くほど。
無理に会話をつなげなくても沈黙が気まずくならず、一緒にいることがとても心地よかったんです。
帰る時間になり、同じ駅まで歩いて「今日はありがとう」と挨拶をしました。
本当ならそこで別れて、それぞれのホームへ向かうはずでした。
ところが、ホームで話をしているうちに電車が到着。
「じゃあ、またね。」
そう言おうと思ったのに、会話がちょうど盛り上がっていて、お互いそのまま話し続けていました。
気付いた時には、電車のドアが閉まり、そのまま発車。
二人で顔を見合わせて思わず笑ってしまいました。
「……次の電車でいいか。」
彼がそう言うと、私も自然に「うん」と答えていました。
ホームのベンチに座って、もう少しだけ話すことに。
特別な話をしていたわけではありません。
最近見た映画のことや、子どもの頃によく遊んでいた場所のこと。
本当に何気ない会話ばかりだったのに、その時間がとても心地よく感じられました。
不思議だったのは、「早く帰らなきゃ」という気持ちより、
「もう少し一緒にいたい」という気持ちの方が自然と大きくなっていたことです。
恋愛って、ドキドキする出来事がきっかけで始まるものだと思っていました。
でも、本当に好きになる相手って、こんなふうに何気ない時間まで大切に感じられる人なのかもしれません。
結局、次の電車が来るまで話し続け、「今度は○○に行ってみたいね」と自然な流れで次の約束も決まりました。
今でも駅のホームを見ると、あの日のことを思い出します。
一本電車を見送っただけなのに、あの数十分が私たちの距離をぐっと近づけてくれました。
あの日、「もう少しだけ一緒にいたい」と思えた気持ちは、今でも私にとって忘れられない恋の始まりです。




