投稿者:東京都在住 20代 女性
「この人とは一度会ってみたいな。」
そう思ったきっかけは、メッセージのやり取りの心地よさでした。
無理に距離を縮めようとすることもなく、返信のペースもちょうどいい。
趣味や仕事の話をしているうちに自然と会話が続き、初めて会う約束をしました。
当日は少し緊張していましたが、
実際に会った彼は写真通りの優しそうな雰囲気で、話し始めるとすぐに緊張もほぐれました。
共通の話題も多く、「それ分かる!」と笑い合う場面もたくさんあって、
気付けばあっという間に食事の時間が過ぎていました。
「初対面なのに、こんなに自然に話せる人って珍しいな。」
そんなことを思いながら、お会計のタイミングになりました。
彼が「カードでお願いします」と財布から一枚取り出し、自信満々に店員さんへ差し出します。
ところが、店員さんは少し困ったような表情。
「……?」
不思議に思って見てみると、彼が差し出していたのはクレジットカードではなく、
まさかの運転免許証でした。
その瞬間、彼もすぐに気付いて、
「あっ……すみません!間違えました!」
と慌てて免許証を引っ込め、顔を真っ赤にしていました。
私はその姿がおかしくて、思わず吹き出してしまいました。
彼も最初は恥ずかしそうにしていましたが、
「緊張しすぎて何出したか分からなくなりました」と照れ笑い。
その一言で、店員さんも私も思わず笑ってしまい、お店の空気まで和やかになりました。
ドラマみたいにスマートなハプニングではありません。
でも、その失敗をごまかしたり格好つけたりせず、
自分でも笑いに変えられる彼の姿がとても素敵に見えたんです。
完璧な人よりも、失敗した時に一緒に笑える人の方が、一緒にいて安心できるのかもしれません。
帰り道もその話で盛り上がり、
「次はちゃんとクレジットカードを出します(笑)」なんて言いながら二人で笑っていました。
初デートで印象に残る出来事といえば、おしゃれなお店や特別な演出を思い浮かべる人も多いと思います。
でも私にとって忘れられないのは、会計で運転免許証を差し出してしまった彼の、少し天然で飾らない一面でした。
あの日の小さなハプニングのおかげで緊張もすっかりなくなり、
「またこの人に会いたい」と自然に思えたことを、でもよく覚えています。




